フェイスブックの浸透を加速させるのは「疎外感回避」

このところ、昔の職場の元同僚たちと、
数年ぶりにフェイスブック(以下「FB」)上で
芋づる式に‘再会’し、

「同窓会でもやりましょう!」

という話が進んでいます。

皆さんの間でもこんなこと起きてませんか?

FBのメッセージ機能、イベント機能を使って、
日時・場所を簡単にすり合わせできるので便利ですね。


さて私は、FBは日本でも急速に浸透すると確信していますが、
それは、たくさんの人とつながることができて、また、
便利な機能が使えるといったポジティブな理由からだけでは
ないと感じています。


FBをやっていないと、FB上だけでなく、
リアルな状況でも自分だけ仲間はずれにされるかもしれない。

そんなネガティブな「疎外感」を回避するために、
(意識的にも無意識的にも)皆始めざるを得ないと
感じています。

こんな疎外感は従来のSNSでは、
たぶんほとんど感じることがないですよね。

‘君、mixiやってないの?’

‘君、FBやってないの?’

では重みが違う。

基本的に匿名ベースであり、ヴァーチャルな付き合いが
多い従来のSNSでは、リアルとある意味分離している
おかげで、リアルな疎外感はそれほどありません。

自分だけ、mixiやってなくても平気なのです。


ところが、実名制のFBはリアルの延長であるため、
FBでの存在感がリアルな存在感とダイレクトに
結びついてしまう。


実際、冒頭に述べた同窓会も、
FB上にいない人には声をかけていません。

別の方法で連絡取れないこともないのですが、

「めんどくさいし、まあいいか」

となってしまうわけですね。


したがって、逆の立場、つまりFBやってない人に
とっては、知人・友人がなだれをうってFBを始めたら、
疎外されないために自分もやるしかない。

いわゆる「ネットワーク外部性」による利便性向上
に加えて、「疎外感回避」のためにFBの利用者は
どんどん増えていくことになるというわけです。


もちろん、その影には「FB弱者」を生み出すという
大きな負の側面がありますが。

「FB弱者」についての議論はまた改めて。

投稿者 松尾 順 : 2011年02月16日 13:42

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コメント

FBとTwitterを「実名」対「匿名」ということに、最近違和感を感じています。私の狭いtwitterの縁の範囲ですが、twitterでも「実名」か「簡単なあだ名」(←顔も知っているし、ちょっと調べれば誰だかすぐ分かる)が多いです。

それよりも「学歴」や「会社」が入っているから、「疎外してくれた方が有り難いや」という人も出るのでは?

なかなかFBの良さが(インターフェイスも含めて)納得が出来ない部分が・・・・

投稿者 コイデ : 2011年02月16日 20:27

日本では、ツイッターがメインだった人にウケてる印象がありますね。
どちらが先に1,000万アカウント超えるか楽しみです。

投稿者 山本@五反田 : 2011年02月16日 20:57

コイデさん、コメントありがとうございます。

ツイッターは、まあ本人が特定できる人もいますけど、
分からない方が圧倒的に多いですね、私の場合。

「疎外してくれたほうがありがたい」という人も
いそうですね。

投稿者 松尾順 : 2011年02月17日 08:07

山本さん、コメントありがとうございます。

FBが先かなあ!

投稿者 松尾順 : 2011年02月17日 08:09

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