地球交響曲 -GAIA SYMPHONY- (6)六番
当シリーズ映画の基本コンセプトは、
「“母なる星地球(ガイア)”は、それ自体が一つの大きな
生命体であり、我々人類は、その大きな生命体の一部分として、
他の全ての生命体と共に、今、ここに生かされている」
というもの。
世界の賢人たちへの取材を通じて、
ガイアの思想が決して妄想でないことを
実感させてくれます。
今回は、2006年に公開された「六番」をご紹介します。
第六番は「音楽家特集」と言える内容です。
メインの出演者は全員外国人ですが、
日本からは、
「虚空の音」
の演奏家として以下の人たちが、
心に染み入る演奏を聞かせてくれています。
・奈良裕之(弓、スピリット・キャッチャー)
・KNOB(ディジュリドゥ、天然空洞木)
・雲龍(笛)
・長屋和哉(打楽器・磬)
<ラヴィ・シャンカール>
シタール奏者として、
世界的に有名なラヴィ・シャンカール。
ビートルズ時代のジョージ・ハリスンが
シャンカール氏の音楽に魅せられて弟子入りし、
半年ほど彼の元で修行しています。
シャンカール氏によれば、
インドでは、
「音(ナーダ)」
には次の2種類があると、
言われているそうです。
・アーハタナーダ(私たちの耳に聞こえる通常の音)
・アナハタナーダ(私たちの耳には聞こえない虚空の音)
また、インドには
「ナーダ・ブラフマー」(音は神なり)
という言葉もあります。
この世を生み出し、動かしているのは、
耳に聞こえない音の波だと考えられているのです。
インドで言う「音」とは、
おそらくすべての「波動」を含む概念なのでしょう。
こうした考え方は、
「量子理論」
の考え方(量子は「粒」と「波」の両方の性質を備えている)
に通じるものがあります。
シャンカール氏は、
私たちの耳に聞こえない「波」を美しい音楽に変えて、
世界の人々と分かちあいたいと願っています。
<ケリー・ヨスト>
アイダホ州で生まれ育ち、
その美しい自然をこよなく愛する音楽家、
ケリー・ヨストは、ふるさとの自然環境保護活動
にも積極的に関わってきています。
彼女は一切ライブコンサートを行わず、
じっくりと時間をかけて磨き上げたクラシックの
名曲を収録したCDを自費出版してきました。
ヨスト氏の透明な音楽は、
口コミで世界に広がっていったのです。
彼女は一人っ子として育ちましたが、
山の中にいると孤独を感じません。
河原にある石ころの思いや山の心を
感じることができるから。
すべてのものが「命」だけでなく、
「意識」さえ持っている。
すべてが、しかるべき場所で、
しかるべき役割を持って存在している。
ヨスト氏は、
こうした感覚を音楽の中にも
感じるのだそうです。
演奏者の使命について
ヨスト氏は次のように考えています。
“音楽には、作曲家や演奏者を超えた、
「光」にも似た偉大な力が潜んでいる”
“演奏者は、その偉大な力を引き出し、
溶け込み、自分を消し去る”
“私は、音楽の「通り道」になりたいのです。”
ヨスト氏は、音楽の「通り道」になるため、
常に自分を清め、波動を整えて透明になろうと
努めています。
<ロジャー・ペイン>
ペイン氏は、ザトウクジラの歌を
水中マイクを使って録音し、解析した結果、
人間と同じ方法で作曲し、歌っていることを
世界で始めて発見しました。
たとえば、基本の旋律を徐々に変化させながら
繰り返し、また基本の旋律に戻る
「ソナタ形式」
の歌をクジラは作ります。
また、しばしば「韻」を踏む曲さえ作ります。
ペイン氏によれば、韻を踏むのは、
長い歌を忘れないためだろうとのこと。
人間とほぼ同じ容積の脳と深いしわを持つクジラは、
私たちのような言葉は持ちませんが、独自の文化を
築いていることは確かです。
クジラの歌は、1977年に打ち上げられた
ボイジャー1号、2号に搭載されたレコードにも
収録されて、今も宇宙を旅しています。
ペイン氏は、このクジラの歌は
私たち自身に向けたメッセージでもあると
述べていました。
私たちは、今ようやく気づき始めているのです。
私たちはショーの主役ではないことに。
人類が、これからも「地球」という舞台の主役
であるかのように振る舞い続けるなら、
舞台そのものを破壊してしまうことになるということに。
*GAIA SYMPHONY official site of jin tatsumura
http://www.gaiasymphony.com/
投稿者 松尾 順 : 2009年08月18日 16:08
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