マーケティングメトリックス:オフィスグリコの評価指標
着実にパイを広げているオフィスグリコ。
「オフィスグリコ」は、誰のハートをつかんだのでしょうか?
それは、甘いもの好きの男性会社員のハートでした。
利用者の約7割が男性なのだそうです。
OLの皆さんが、
フィスにあれやこれやとお菓子を持ち込んで食べるのは
以前からの見慣れた風景でしたよね。
でも、男性の場合、オフィスでお菓子を食べたくても、
そもそも近くのコンビなどでお菓子を買うことに対して、
ちょっと恥ずかしいという気持ちがあり、結局我慢してたのです。
(私は割合平気でしたが、やはり多少の抵抗ありました)
しかし、オフィス内にお菓子ボックスが置いてあれば、
気楽に手に取ることができますから!
オフィスグリコが登場した時、
すでに私は会社勤めではありませんでした。
でも、以前よく顔を出していたセミナー会場に1台置いてあり、
そこでは
「ビスコ」
を好んでよく食べてました。
ビスコは今でもやはりおいしい。
しかし、コンビニで買う勇気は今でもありません。(笑)
さて、「オフィスグリコ」という事業運営の評価指標について、
オフィスグリコ担当者は、
“回収率はすべてのバロメーターだ”
とおっしゃってるそうです。
(日経情報ストラテジー、JANUARY 2009)
オフィスグリコは、
お菓子が専用の収納ボックスに入っており、
利用者が好きなお菓子を取り出すことができます。
そして、その代金はボックス上部に突き出している
緑のカエルさんの口に投入する仕組み。
自動販売機ではない無人販売方式であるため、
お金を払わないですますことも可能ですね。
それでも、回収率は
約95%
と高く、お金を払わない人は、
それほど多くないことがわかっています。
面白いことに、
料金回収・商品補充をするスタッフと、
客先の担当者との間に信頼関係が築けているかどうかが、
回収率に影響を与えるそうです。
相互の信頼関係があれば、おそらく
客先担当者が社員に対して支払いを忘れないように
働きかけてくれるんでしょうね。
また、56ある拠点(販売センター)の中で、
回収率が低下しているセンターの現状を調べてみると、
スタッフ間の人間関係に問題があって士気が
下がっていることが多いのだそうです。
では、以上のことを
マーケティングメトリックス
の視点で整理してみましょう。
オフィスグリコ事業のゴール指標が
「回収率」
であることは言うまでもありません。
しかし、回収率はあくまで「結果」です。
回収率を最重要の「バロメター」として把握することは
できますが、コントロールすることはできません。
そこで、回収率に影響を与える要因(原因)として、
・スタッフと客先との信頼関係
がまずあります。
これは、現時点では数値化はされていないようですが、
「顧客満足度調査」(CS調査)
を実施すれば定量的に把握できますね。
そして、さらに遡って、
「スタッフと客先との信頼関係」
に影響を与える要因として
「社員の士気」
があります。
これは、
「社員のモチベーション度調査」
や
「社員満足度調査」(ES調査)
を実施することで定量化できることになります。
規模がまだそれほど大きくないうちは、
定量化しなくてもなんとか対応可能です。
しかし、今後はオフィスグリコでも
中間指標の定量把握が必要になってくるのかもしれませんね。
投稿者 松尾 順 : 2008年12月03日 12:01
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コメント
この夏までいたオフィスには冷蔵庫セットのグリコがあり、ジャイアントコーンがランチ代わりでした。
品目が増えると賞味期限のロスもバカにならないでしょうから、その内に【売れる!冷蔵庫内の棚割り!!】とかもノウハウになるのではないでしょうか?(笑)
投稿者 課長007 : 2008年12月03日 22:01
課長007さん、まいど!
ジャイアントコーンがランチ代わりって・・・
ランチの後のデザートじゃなくてですね。
栄養の偏りが心配(笑)
ところで、
【売れる!冷蔵庫内の棚割り!!】
あたりがビジネス特許の対象みたいですね。
投稿者 松尾順 : 2008年12月04日 14:15
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