ネット視聴率白書2008-2009を読む(0)イントロダクション

今週は何回かに分けて、
今年(08年)7月に発刊されたばかりの

『ネット視聴率白書2008-2009』

の内容について詳しくご紹介したいと思います。


「インターネット視聴率調査」とは、

インターネットやWebサイトの利用行動調査

のことです。


この調査でわかること。

それは端的には、

・どんな人が、
・何人くらい
・どんなウェブサイトに訪問し、
・どのように利用しているか(ページビューや滞在時間など)

といったことになります。


そして、上記のようなデータを総称して俗に

「ネット視聴率」

と呼んでいます。

Webサイトにアクセスして閲覧する行動を
テレビ番組を見ることと同じような行動であるとみなして、

「視聴率」

という言葉を利用しているのです。


ただし、テレビの視聴率とネット視聴率では、

・調査方法
・取得されるデータ
・分析方法

などに大きな違いがあります。


さて、『ネット視聴率白書2008-2009』は、

「インターネット視聴率調査」

にテーマを絞った初めての白書です。

このため、

・テレビの視聴率調査
・ラジオの聴取率調査
・雑誌メディア調査

など、各種メディア調査の概要について触れて
ネット視聴率調査との比較を行いながら、

ネット視聴率調査の歴史や調査方法、分析方法、
提供会社のサービスメニューや特徴

などについて詳しい解説が掲載されています。


また、インターネット視聴率データに基づく、

2000年4月から2008年3月

までの過去8年間における

インターネット利用者数や利用時間

といった利用者ベースのトレンド分析、および

検索エンジン、オンラインショッピング

などの普及・発展の推移についての説明があります。


さらに、利用者属性別(性別、年齢)、
業界カテゴリー別の人気Webサイトのランキングも
掲載されており、ランキングをざっと眺めるだけでも
結構楽しいですよ。


私自身は、視聴率調査のデータを提供会社から入手して、
閲覧したり分析する業務を行う立場ですが、
そうでもなければ入手するのがあまり容易ではなかった
(相応の費用が必要なので)、

インターネットやWebサイトの利用行動

についての貴重なデータが公開されているので、
インターネット戦略立案等のための資料としての価値は
とても高いと思います。

では、明日以降は、
当白書の内容の紹介に入っていきたいと思います。


『ネット視聴率白書2008-2009』
(衣袋宏美著、翔泳社)

投稿者 松尾 順 : 2008年08月18日 11:36

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