ラジオの復権はあるか?

不肖の息子(小5)が、
このところラジオにはまっています。

朝食を取りながらニュース番組を聴き、
夜は早々と9時に寝たとおもったら、
床の中で、小島よしおや桜塚やっくんのトーク番組に
耳をそばだてている。

文化放送がお気に入りだそうです。

私が子供のころは、
オールナイトニッポンがお気に入りでしたが。

今振り返ってみれば、
たいして過激でもない鶴光の下ネタに
当時の少年たちはずいぶん興奮していたものです。(笑)


さて、愚息にラジオの良さを聞いたら、

「テレビは疲れることがある」

なのだそうです。

もちろん、息子はテレビ番組もいろいろ見てますが、
視聴者を飽きさせないため、数秒ごとに切り替わるショットに、
子供でさえついていけないことがあるのでしょう。

まあそうでなくても、
他のメディアと違い、ラジオは耳だけでOK、
目を使わなくてすみますから

人に優しいメディア

ということが言えますね。


一日中PCの前にいて、
ネットにどっぷり浸かっている私には、
ラジオは

「古臭いメディア」

という思い込みがどうしても強いのですが、
なんの先入観も持たない子供は、ニュートラル(中立的)に
ラジオというメディアの良さを評価できるんですね。


私はふと、

「ラジオの復権はそう遠くないかも!」

という仮説が頭に浮かびました。

この仮説の背景にあるのは、
子供というより高齢者の増加、つまり

「高齢化社会」

です。


お年寄りにとって、
テレビはあまり優しくないメディアだと言えます。

目が弱くなってますから、
めまぐるしい画面を凝視するのは大変です。
ついていけなくて疲れてしまう。
(もちろんそうでない番組もありますが)


一方、ラジオは遠くなった耳でも
なんとか聴けます。

また、往年のオールナイトニッポンの人気DJ(パーソナリティ)、
「カメ」こと、亀渕昭信氏も指摘するように、ラジオは

「パーソナルメディア」

であり、孤独やさびしさを癒してくれます。

単に情報を伝えるというよりも、語りかけてくるような、
あるいはおしゃべりしているような感覚を与えてくれる
メディアですよね。

高齢化社会では、
一人暮らしの人も増えます。

一人暮らしの老人にとって、
画面のあっち側で勝手に大騒ぎしているようなテレビよりも、
耳元で自分だけにささやいてくれるようなラジオは
かけがえのない「友」になる可能性が高くないでしょうか。

すでに、その兆候は、
NHKラジオ「ラジオ深夜便」の人気に見ることが
できるように思います。


今後お金も暇もあるシニア層に、
最も的確に効率的にリーチできるメディアが

「ラジオ」

になるとしたら、ラジオの復権は夢物語ではありませんよね。

投稿者 松尾 順 : 2008年03月11日 09:44

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トラックバック時刻: 2013年06月10日 21:02

コメント

確かに私の亡くなったおじいちゃんもテレビよりもラジオをよく聞いていたような気がします。

今は、携帯の開発では応用されてきているようなのですが、携帯からの振動だけで電話の向こうの人が何を話しているかがわかるそうです。
(テレビで見たのですが、記憶が・・・)

TOKYOFMは、SNSとのクロスメディアを始めたようです。サイトは → http://sns.tfm.co.jp/

おっしゃるように語りかけるラジオだからこそ、それに対してさらに語りかけることができるのだと思います。

投稿者 Hajime : 2008年03月12日 15:32

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