情報料理人(2)情報材の仕入れ

今日は、クライアントが列をなす「おいしい料理」を出せる、

一流の「情報料理人」

になるための「食材=情報材」の仕入れのポイントについて。


まず頭に留めて置きたいのが、
良質で新鮮な食材は、あまり料理をしなくてもおいしいということ。

こんな一切の加工なしで生でも出せるほどの食材をベースに
調理すれば、それこそ最高のメニューになりますよね。


この点にこだわるシェフは、
自ら生産農家まで出向いて、そこで作られている野菜が
本当に無農薬か、あるいは有機農法かを確かめます。

つまり生産者の「質」を見極めるわけです。

また、できるだけ市場を通さず、
農家から直接仕入れることで「新鮮さ」を高めようとします。


同様に、良質で新鮮な情報を手に入れようと思ったら、
情報の発信源の質、言い換えると「信頼性」をしっかり見極める。

また、できるだけ直に情報を仕入れるようにすることが理想。


これは、要するに、情報発信者に直接会い話を聞くことです。
また、現場に行き、自分の五感で情報を仕入れてくることです。

これは、大変手間と時間がかかりますね。


しかし、近くの八百屋で誰でも買えるようなお手軽食材を
買ってくるだけでは、よっぽど料理の腕が高くないと、
おいしい料理にするのは難しい。

情報についていえば、インターネットですぐに手に入るものは
情報材としての相対的に価値が下がります。

他の情報料理人との差別化をしたかったら、
情報そのものにもこだわり、その仕入れに手間と時間を
かけるべきでしょう。


私自身は、インターネット以外に、意識的に紙媒体
(新聞、雑誌、単行本など)からの仕入れを重視しています。

そうすれば、「インターネットがあれば十分」と
紙媒体にほとんど接しない人よりも、
情報材仕入れの点で優位に立つことができます。

また、人に会うことや、現場に行くことは、
現在は事情があって意識的に時間を減らしていますが、
ほんとは、もっと増やしたいなと思っていることです。

ご参考>私の情報材仕入先(主要情報源)


さて、もうひとつ情報材の仕入れについて留意したいのは、

「多様性」

ということです。


メニューを考える時、肉、魚、野菜と多種多様の食材を
仕入れることができればできるほど、
バリエーション豊富なメニューを考案できますよね。

ところが、、私は「魚」しか仕入れていないとなったら、
メニューの幅がずいぶん狭くなってきます。


もちろん、創造性と料理の腕を発揮すれば、
限定された食材でも多様なメニューを生み出せるとは
思います。

しかし、選択肢はたくさんあるに越したことはない。
基本的に、食材は様々取り揃えられるほうがいいわけです。


情報でも同様に、できるだけ広範囲の異質な分野の情報材を
仕入れることが、「おいしい料理」づくりに役立ちます。

産地が違えば食材の味や食感も微妙に異なるように、
同種の情報も情報源によって切り口が違いますから、
情報源も多様化させるとモアベターでしょう。


まあ、口で言うのは簡単、実践するのはめちゃくちゃ大変なことを
申し上げているわけですが、どんな道にせよ、プロを目指すなら、
人生のすべて(=時間)を捧げるくらいの覚悟が必要だと思います。


私は、まだまだたいしたことない情報料理人ですので、
偉そうなことはほんとは言えないんですけれども。

投稿者 松尾 順 : 2007年06月28日 11:10

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