生マジメに遊ぶ
‘ちょいワルおやじ’
で一世を風靡した「LEON」。
最新のコンセプトは‘プラチナおやじ’ですね・・・
同誌を成功させた元編集長、岸田一郎氏は、
超富裕層(年収2千万円以上)にターゲットを絞った新雑誌、
「ZINO」
を3月23日に創刊していますのはご存知かと思います。
Webと連動させた新たな雑誌ビジネスが果たして成功するかどうか、
興味津々ですね。
さて、岸田氏によれば、「LEON」でやってきたことは、
「見立て」
だそうです。
(日経ビジネスアソシエ、207.04.17)
単に商品を並べたカタログを作るのではなく、
「モテる」「口説く」
ために有効なものを実体験も踏まえて、厳選して提示する。
読者にとって読むに値するオリジナルな切り口を示せたから、
成功しました。
ただし、個人の感性や感覚だけで突き進んでいいわけでは
ありません。
岸田氏によれば、
"あまたの経験と計算、周到な分析が不可欠"
だそうです。
ですから、岸田氏は寸暇を惜しんで多彩な経験を積んでいます。
食事、サーフィン、ファッション、シガー・・・
すべて仕事のためだそうです。
"私は生マジメなビジネスパーソンなのですよ。"
なるほど、生マジメに遊んでらっしゃるというわけですね。
遊びを正当化する説明として最高です。
これからは、私も使わせていただきます。(笑)
もはや、「ロジカルシンキング」(論理的思考能力)は
ビジネスパーソンにとって常識、できて当たり前です。
これからは、クリエイティブシンキング(創造的発想能力)が
加えて重要でしょう。
となれば、「遊び」はビジネスパーソンにとって
不可欠の活動です。(と言い切ります)
また、岸田氏は、アソシエ読者に対するアドバイスとして、
”「客観性」を持つべきだ”
ということを挙げています。
個人の感性や感覚、つまり自分の好き嫌いに関係なく、
世の中を客観的に眺め、冷静に分析するクセをつけること。
それが「ビジネス」だと、岸田氏は考えています。
客観性を身に着けるためにも、自分の感性の枠にとらわれず、
様々なモノコトを体験してみる、やっぱり
「遊び」
が必要じゃないかと、私は思いますね。
投稿者 松尾 順 : 2007年04月04日 09:56
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コメント
「マーケターは何でも経験しとかなきゃいけねぇんだ!」と小僧の頃から師匠に言われていたことを思い出しました。
「最近”遊び”が足りないな。」とも反省しました。
松尾さんや私の少し先輩の年代になると、俄然、遊び魂が再燃するようですが、私もまぁ、ボチボチ遊んでるから、いいかなと。
・・・スミマセン。自分語りを。。
本題は、「レオン」に関連して、雑誌の対象セグメントについてお説を伺いたく。
レオン、ブリオ、UOMO、その他・・・と「40代よ遊べ」とばかりに、この年代狙いの雑誌がごっそり出ていますが、そろそろ「年代」をセグメントの切り口から切り離せないものかな、と。
例えば、私自身は「55歳以下青二才厳禁」とうたっている”Z(ジー)”なんか結構好きなわけですよ。明らかにターゲットとして設定されている年代より一回り下。
ただ、雑誌全体の構成や、特集の内容。取り上げられている商品など、好みの問題は年齢に左右される部分は多いですが、それ以上に個人の嗜好が強いですよね。
特定の年齢セグメントをターゲットとして、さらに嗜好別にセグメント軸を作っているように見える、昨今の雑誌作りはどうも違和感を感じてしまいます。どう思います?
(「男の隠れ家」とか、年代を設定しないで(少し高めの年代でしょうけど)、個人の嗜好だけで作っている雑誌もありますが)。
投稿者 金森努 : 2007年04月04日 13:29
雑誌の対象セグメントなどの話は、数日中に記事として書くつもりです!
とりあえず簡単に私の考えを書くと、編集側としては、対象読者のプロフィールはかなり細かく規定していると思いますよ。いわゆる「ペルソナ」です。
ただ、対外的には○○歳代の男性、あるいは女性がメインターゲットという簡便的な説明をしているだけでしょう。詳しいプロフィールを説明したとしても、記事で細かく取り上げてくれるわけじゃないですし。
また、広告目線ではあいかわらず、F1とかM1とか、年齢別性別でのセグメントがまず来ますから、編集目線でもこれをはずすわけには行かないというビジネス的事情もありますよね。
投稿者 松尾順 : 2007年04月07日 10:36
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