猿のウォークマン
「精密音響機械なのに、
『猿のウォークマン』なんて呼ばれたらどうします。」
猿の「チョロ松」が、芦ノ湖を前にウォークマンを聞きながら
瞑想するコマーシャルは、本当に印象的でしたよね。
しかし、最初にこのアイディアをコピーライター、仲畑貴志氏らが
提案した時、ソニーの関係者の中には冒頭のような反応をする
バカなことを言う人もいたそうです。
(宣伝会議、2007.2.1)
ウォークマンも、当初は小型軽量を謳っていれば売れた。
でも、どんどん小さくしていってカセットテープサイズまでに
なってしまうと、もはや「小型軽量」を訴えても人は動かない。
もはや、これ以上軽く小さくすると、
かえて使いづらくなる「認知限界」に達してしまった。
だから、仲畑氏は
「お猿のウォークマン」
で売ろうと考えたのです。
仲畑氏には自信がありました。愛されればいい。
結果は自信通り、お猿で爆発的に売れた。
機能や装備を声高に訴求するコマーシャルよりもはるかに売れた。
チョロ松のCMは87年に放映されましたが、
その時点でウォークマンは、
機能的価値から情緒的価値の訴求への方向転換に
見事に成功したというわけですね。
なお、ご存知かと思いますが、
チョロ松は、今年1月14日に老衰で天国に召されています。
投稿者 松尾 順 : 2007年02月18日 17:09
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