これから何が起こるのか(1)「情報革命」の本質

私たちが生きている今の時代の変化は速すぎますね。
あまりにも目まぐるしくて、わけがわからなくなります。

だから、変化を追いかけることに疲れ、
その意味を読む気力を失ってしまうのかもしれません。


ただ、こうなってしまうのは、物事の表面的な変化にしか
着目せず、その深層にある大きな「潮流」を見ようとしないから
だと思います。


比較的ゆったりと流れている潮流が見えていれば、
その潮流から派生している細かな激しい流れの方向性を
読むのは楽です。

ですから、目に見える現象そのものではなく、
その現象をもたらしている本質的な変化を把握することが、
激しい環境変化に余裕をもって適応する上で有効じゃないで
しょうか。


この本質的な変化を把握する上で役立つ情報のひとつが、
田坂広志さんのお話しや本だと思います。

田坂さんの近刊

「これから何が起こるのか」
(田坂広志著、PHP研究所)

では、まさに、これからの社会がどう動いていくのかの
「根本原理」がわかりやすく語られています。


個人的には、すべての社会人に読むことをお勧めしたいと
思いますが、とりわけ、消費者ニーズを的確に読む必要のある
マーケターにとって有益な知見がたくさん発見できますよ!


というわけで、しばらくこの本の紹介をしたいと思います。

自分で言うのもなんですが、
私のブックレビューはかなりしつこいです。(笑)

昨年後半に取り上げた「シンプルマーケティング」は、
全20回にもなってしまいました。

さすがに今回の本はそこまで長くならないと思いますが、
どうかお付き合いのほどを!


さて、「これから何が起こるのか」の基本的な問いは、

“「情報革命」で世の中はどう変わっていくのか”

ということです。


この問いからわかるように、

「情報革命」

とは、これからの社会のあり方に対して極めて大きな影響力を
持つ「大きな潮流」であるということです。


ただ、田坂さんは、

「情報革命」とは、「効率化」「合理化」「コスト削減」の革命

だと考えるのは誤解だと喝破しています。


革命とは、ただ「新しいことが起こる」ことではありません。
革命の定義、それは昔から一つしかないのだそうです。

それは、

「権力の移行」

です。


そして、情報革命で起こっているのは、

「情報主権の移行」

です。

すなわち、これまで「情報の主導権」を持たなかった
「情報弱者」が、その主導権を手にするということです。

具体的に言えば、

「企業」においては「経営幹部」から「一般社員」へ、
「市場」においては「企業」から「消費者」へ、
「社会」においては「官庁」から「生活者」へと

移ろうとしている。

これが、情報革命がもたらす根源的・本質的変化です。


では、この「情報主権の移行」から派生する細かい変化とは
どんなことなのか。

同書では、75の変化にまとめてあります。


次回以降は、これらの変化の中から、
特にマーケターの方に役立つと思ったところを
かいつまんでご紹介しますね。

乞うご期待!

投稿者 松尾 順 : 2007年01月30日 10:54

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.mindreading.jp/mt/mt-tb.cgi/393

このリストは、次のエントリーを参照しています: これから何が起こるのか(1)「情報革命」の本質:

» Roofing Service Nj from Roofing Service Nj
デイリーブログ『マインドリーダーへの道』 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2013年09月04日 16:28

» jerseys for cheap from jerseys for cheap
これから何が起こるのか(1)「情報革命」の本質 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2013年11月11日 11:26

» michael kors factory outlet from michael kors factory outlet
これから何が起こるのか(1)「情報革命」の本質 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2013年12月13日 21:31

» Louis Vuitton Outlet from Louis Vuitton Outlet
これから何が起こるのか(1)「情報革命」の本質 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2013年12月23日 13:49

コメント

コメントしてください




保存しますか?