企業サイトに群がるネットユーザー
10月26-27日に開催された
「NTT Communications Forum 2006」
の講演の模様が、ストリーミング配信でアップされ、
誰でも無料で閲覧できるようになってます。
スケジュールの都合で出席できなかったリアルなセミナーも
こうしてネットで公開されていれば、いつでも
自分の好きな時に「オンデマンド」で見れますから便利ですよね!
余談ながら、オンライン上で実施、公開されるセミナーを
「Webiner」(ウエビナー)
と米国では呼んでますが、日本では、
まだ一部で使われているだけであまり浸透してませんね。
少なくとも日本語としての「ウエビナー」は、
ちょっと語感がよくないですよね。
さて、余談はこのくらいにして、上記フォーラムの話。
いくつかの講演のうち、
「Web2.0で始まるビジネススタイルの変貌」
と題して講演された
ネットレイティングス株式会社社長の萩原雅之さんの
データを駆使した話が相当面白かったです。
萩原さんの話を聞いて改めて驚いたのが、
ネットユーザーのサイトアクセス行動の変化
です。
中でも、
エンドユーザー(一般消費者)における
企業サイト訪問者数の伸び
が驚嘆です。
萩原さんのプレゼン資料は、
上記サイトからダウンロードできますが、
その4ページには、
サントリー、キリン、日産、本田技研
の4サイトの
2000年4月から2006年9月までの月別訪問者数推移
のグラフが掲載されています。
これを見ると、各社とも2000年4月頃は、
月あたりせいぜい10-20万人程度の訪問者でした。
ところが、2006年直近になると、
サントリー、キリン、日産の月間訪問者数は約200万人と、
この6年間で10倍以上に増えています。
(本田技研も、180万人/月くらいまで来てます)
要するに、大企業のサイトになると
200万人もの膨大な数の消費者が直接、
商品情報、企業情報を取りにきているということです。
今や、企業と消費者は、
サイトを通じたダイレクトなコミュニケーションを
これだけの規模で頻繁に行っているんですね。
ネット以前の商品情報、企業情報の入手ルートが、
店頭、企業が作成した商品パンフや会社案内、
そしてマスメディアにほぼ限定されていたことを考えると、
現在は、企業と消費者のコミュニケーションのあり方が
まったく異なる次元に入ったことを示していますよね。
そして、こうした変化で直観的にわかることは、
「Webサイトを軽視している企業に未来はない」
ということでしょうか。
投稿者 松尾 順 : 2006年12月04日 17:12
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.mindreading.jp/mt/mt-tb.cgi/334
このリストは、次のエントリーを参照しています: 企業サイトに群がるネットユーザー:
» breast growth from breast growth
企業サイトに群がるネットユーザー [続きを読む]
トラックバック時刻: 2013年06月06日 09:19
» search engine optimization training from search engine optimization training
デイリーブログ『マインドリーダーへの道』 [続きを読む]
トラックバック時刻: 2013年10月01日 20:41
コメント
松尾さん、こんにちはお疲れ様です。
「Webサイトを軽視している企業に未来はない」
↑弊社も含めて取引先など、まだまだ中小企業は軽視している。というのが実感です。
組織で決定権があるのは中高年齢者が多いでしょうし、中小企業の場合は命令系統も意志決定も直結していますから、俗に言う「パソコン苦手おじさん」が多い気がします。
形のないものに投資はしにくいのでしょうね。
Webサイト制作料に20万円出すのだったら、チラシや新聞折り込みに10万円払った方が分かりやすいんです。
「これです!5,000部印刷しました」「よーし、上がったか。まいて来い」のような(笑)
また堅実(?)な「パソコン苦手おじさん」でも、「まぁ今の世の中的にはインターネットっていうのが重要なのは知っている。しかしウチはあまり関係ない」と思っている人が多いのではないでしょうか。特に日本では。
この辺りも二極化が進んでいる要因のひとつの気がしますし、
逆に、軽視している中小企業にとって、また、それを「開国」させる企業にとっても、ビジネスチャンスなのかもしれませんね。
乱文にて失礼します。
投稿者 Chrosawa : 2006年12月05日 12:18
Chrosawaさん、まいど!
コメントありがとうございました。
うちは関係ない
というのは、ある意味現状逃避でしょう。
ともあれ、中小企業の場合、軽視しているところがまだまだ多いということは、逆に言えば、Webを重視している企業は楽勝できる可能性があるとも言えますよね。
投稿者 松尾順 : 2006年12月05日 14:07
我が社のサイト・リニューアルでも、そんなオジサン達には「コンバージョン」という成果で示してあげるしかないと思い、「前年比1.5倍でどうだ?!」とニギりました。
後日、書籍「マーケティング2.0」で拝見したHONDAのWebコミュニケーションのシナリオが、まさしく我が社のシナリオと合致していたので、今からやるんならそのページをコピーして見せてやれるのに!と地団駄をふんでおります。
投稿者 課長007 : 2006年12月05日 18:47
課長007さん、まいど。
いろいろ苦労されてますね。
しかし、短期的な眼に見える成果しか評価できないのは
悲しいものです。
投稿者 松尾順 : 2006年12月05日 21:07
コメントしてください