団塊の性感帯

団塊の世代はここまで死ぬほど頑張ってきた人たち。

ところが、年金をもらっておいしい思いをしているのは前の世代。

団塊の世代は、我々も

「頑張れば先輩たちのようになれる」

と思ってたら、

世間が「ルールが変わった」「実力主義」だと言い始めて、
やや理不尽な思いがある。


そこで、

「頑張りましたよね、先輩!」

とくすぐってやれば、

「そやろ?」

と返してきます、間違いなく。(笑)

「団塊」の“性感帯”はそこじゃないですか。


と言うのは、元吉本興業常務の木村政雄氏です。
(プレジデント、2006/0403)

さすが、元やすきよのマネージャーだけあって、
絶妙な言葉を使ってきますね。


人は誰でも、「認められたい」という承認欲求があるものですが、
団塊の世代は、日本経済の高度成長に貢献したのが我々だという
自負があるだけに、人一倍「認められたい」という欲求が強い。


ですから、その思いをうまく「攻める」のが、
団塊の世代を「イかせる」コツというわけです。


また、木村さんは、団塊の世代の特徴として、
社会との関わりがものすごく強かったので、

「社会の役に立ちたい」

という思いが非常に強いそうです。


このため、退職、引退によって社会との関わりが断ち切られるのが
つらい。そして、木村さんの言う「賞味期限切れの自分」を
認めたくはない。

だから、彼らの「賞味期限」を伸ばしてあげることが
求められているのです。

これは、言い換えると自分の「存在意義」の再生でしょう。


というわけで、木村さんが考えているビジネスアイディアは、

・定年後、行く場所と名刺を失って困っている人たちを対象

・いい場所にビルを借りて「○○株式会社」を立ち上げ、
 フロアをブースで仕切る

・そこでは、仕事をしても、新聞を読んでいても良い

・名刺の肩書きは、「顧問」だとお情けみたいだから、
 功成り名を遂げた感のある「相談役」

・月会費は5万円程度

といったもの。

これで、同窓会でも、ご近所でも「面目」が立ちますよ、
ということだそうです。


このアイディア、いわゆるレンタルオフィスの延長で
すぐにでもできそうですね。

傍目から見ると、形式を整えてあげるだけのサービスに
しか過ぎず、ちょっと空しさが漂ってきますけど。


でも、「面目を立てる」ことはまさに体面的、
つまり表面的な問題ですから、団塊の世代の方々の
存在意義を再生させるベストソリューションかも知れません。

投稿者 松尾 順 : 2006年03月14日 12:36

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.mindreading.jp/mt/mt-tb.cgi/152

このリストは、次のエントリーを参照しています: 団塊の性感帯:

» anemophile from anemophile
デイリーブログ『マインドリーダーへの道』 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2013年09月19日 08:47

» heathrow airport transfers from heathrow airport transfers
デイリーブログ『マインドリーダーへの道』 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2013年10月04日 18:41

» isabel marant store nyc from isabel marant store nyc
デイリーブログ『マインドリーダーへの道』 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2013年10月07日 00:37

» best turmeric supplement from best turmeric supplement
デイリーブログ『マインドリーダーへの道』 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2013年12月08日 18:05

» michael kors outlet bags from michael kors outlet bags
デイリーブログ『マインドリーダーへの道』 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2014年01月20日 05:07

コメント

コメントしてください




保存しますか?