匂いのマーケティング
最近、うちのカミさんから「臭い」と言われてしまいました。
「オヤジ臭」があると言うのです。(i_i)
私は、自分のことをオヤジだとはちっとも思ってませんから、
たとえ身内からでも、こんなことを言われるのはショックです。
でも、そんな私を救ってくれそうなお菓子がありました。
このお菓子(ガム、キャンディ)は食べると、
カラダの内側からほのかな香(ローズやシトラスなど)が
漂うらしいんですね。
試してみた方いらっしゃいますか。
デザインとかキャッチコピーを見ると、
女性がメインターゲットのようですが、ぜひ中年男性が
買いやすいデザインも欲しいです。
しかし、最近は「匂い」がブームですね。
アロマテラピーの人気も相変わらず持続しているようですし。
この背景には、
5感を刺激する経験価値マーケティングの効果が強調されている
こともあるんでしょう。
事務用品でも、スティックのり「ピットのり」に香りを
練りこんだ製品が登場しますね。
トンボ鉛筆から、
「ピットハイパワーTフレッシュ(キウイ・ミントの香り)」
「ピットハイパワーTリラックス(クラリセージの香り)」
の2種類。発売日は3月3日です。
これも女性ターゲットです。
会社でスティックのりを使用しているのは、
女性が半数を占めるそうですから、
匂いを付加することによってメインユーザーの女性を
心地よくさせ、リピート率を高めるのが狙いでしょう。
そういえば、JCBの女性専用カード「LINDA」にも
香り付きカード(限定2万枚)が登場してました。
さて、匂いを感じる私たちの鼻、つまり嗅覚器は、
目や耳といった他の感覚器と違う仕組みなんだそうです。
簡単に言うと、嗅覚器だけは脳と直接つながっているんです。
このため、理性的な判断をする前に感情を引き起こす脳
(大脳辺縁系)を刺激して、考えることを後回しにして
ただちに行動をしてしまうようになっているのです。
ヒトを含め、動物は、まず「匂い」によって食物が
食べられるものかどうかを判断してますよね。
もし判断を誤って、毒のある食物を食べてしまったら
命に関わります。だから、嗅覚は、
無意識に行動に影響を与えてしまう仕組みになってるんでしょう。
また、異性を呼び寄せたり、発情を刺激するフェロモンも
主に嗅覚に作用するもので、本能的な働きですね。
性能が優れてるとか、安いとか合理的・理性的な判断じゃなくて、
とにかくこの商品が「好き」と言わせたいマーケターなら、
嗅覚に訴えるのは、かなり有効な手段でしょう。
まもなく、パソコンのUSB対応の香り発生装置も実用化
されるようですし、「匂い」のマーケティングも
ますます盛んになるんじゃないでしょうか。
とりあえず、私は「フワリンカ」を買いに行きます。(笑)
投稿者 松尾 順 : 2006年02月28日 12:02
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