持ち上げといて落とさないで

昨年のことです。
某専門誌主催のセミナーに申し込みました。

すると、数日後に

「今回のセミナー参加料は結構(不要)です」

とのメールが送られてきました。

なぜ、私だけに・・・??

ちょっといぶかしく思いましたが、
長年読んでる愛読者だからかな、とか自分に都合のいい解釈をして
「ラッキー!」と思いながら、そのまま当日会場に行きました。

ところが受付では、何事もなかったかのように、
参加料を払わされました。

確認すると、メールの送信先ミス。
別の方に送るつもりのメールを私に送ってしまっていたようです。

参加費は3千円程度でしたから、まあいいかと思ってます。
でも、持ち上げといてがっかりさせられた時の気持ちは
いまだに忘れられません。
(先方からは、後日お詫び状と共にQUOカードを送ってきました)


さて、同じようなミスを大規模にやってしまいました。

日本航空さんです。

先週4日、関西地区限定で実施していたプレゼントキャンペーンで、
応募者全員を含む22,673名に「当選メール」
を送信してしまいました。

本来は補欠当選者1名に送るはずだったメールでした。
担当者の操作ミスです。

当選賞品は何かは公表されてませんが、
高級宿泊券か有名レストランの食事券のようです。
最低でも1万円以上の価値があるものでしょう。

JALさんはすぐに間違いに気づいて、
すぐに訂正メール、お詫びメールを送ったそうですが、
応募者は全員、JAL便に2回以上搭乗したお客さんです。

自分がJALのユーザーであるという意識があるだけに、
当選メールを受け取って大喜びした後で、

「当選は間違いでした」

というメールを受け取った時の落胆と怒りは
私の小さなトラブルの何倍も大きいでしょうね。

大きく持ち上げられて、がんと落とされた感じ。

しかし、実損をしたわけではないので、
一部の過激な人を除いては、怒りをまともにJALさんに
ぶつけるのはなかなかできないと思います。

結局、不愉快な思いがJALの名前とともに刻み込まれて
しまうことになるのです。

その不愉快な感情は、今後航空便の予約をするたびに
思い出され、おそらくJAL便を意識的、あるいは無意識的
に避けることにつながることになるでしょうね。


そんなブランドイメージの危機的な事態を改善するために
JALさんが、今後、どのような顧客フォローをされるのか
とても興味があります。

JALさんのプレスリリースを見ると、
お詫びの文章だけで、詳細がまったく記述されていません。
事件をいたずらに大きくしたくないという気持ちが
感じられますです・・・。


*日本航空グループ関西地区限定キャンペーンにおける
 当選メールの誤送信につきまして

http://www.jal.co.jp/other/info2006_0204.html


ビジネス・生活を便利にさせてくれるITやインターネットは、
一歩使い方を誤ると、大変な損害につながるんですよね。

ホント、注意しないと!

投稿者 松尾 順 : 2006年02月07日 11:29

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