地球儀の未来
小さい頃、ライトが内蔵されている地球儀が実家にありました。
たしか、訪問販売の人にうまく言いくるめられて買ったものです。
暗いところでライトをつけると、
ポッと地球儀全体が白く浮かび上がる機能です。
結構値が張ったんじゃないかと思います。
しかし、あまり勉強に役立てた記憶はありません。
親には申し訳ないことをしました。(笑)
少子化が進む今、子供向け学習教材としての「地球儀」市場に
未来はないですよね。
地球儀=学習教材という固定観念にこだわっている限りは・・・
しかし、地球儀をさまざまな意味に言い換えてみると
様々な未来の可能性が開けてきます。
・立体の地図(これが基本ですかね)
・地球の地理を学ぶもの
・飾るもの
・遊ぶもの
・丸いもの
・ぐるぐる回せるもの
・地球という星について知るもの
・中が空洞になっているもの
・世界の国がかかれたもの
・世界の海が描かれたもの
などなど・・・
こうした、言葉の言い換え、意味の拡張は発想法のトレーニング
のひとつです。(以前もご紹介しましたね)
さて、地球儀の製造・販売メーカーの「渡辺教具製作所」の方が
上記のような発想法をやったかどうかはわかりませんが、
同社では、これまでの地球儀らしくない新商品を
次々と生み出しています。
地球という「星」の立体地図を作っているのなら、
他の星のものも作れば面白いよねということでしょうか、
・月球儀(アポロ宇宙船の着陸地を記載してあります)
・火星儀
を日本では初めて製作。
火星儀は、2003年の火星の大接近の際には大ヒットしたそうです。
あるいはインテリアとしての地球儀を追求して「夜の地球儀」
を開発。これは単にライトが内蔵してあるだけではなくて、
海の部分は真っ暗、都市の部分だけが光を放つようになって
います。その幻想的な雰囲気が、インテリアとして受けている
ようです。
また、「緑の地球儀」は、飢餓、エネルギー問題、武力紛争
などが起きている地域を地球儀に記載。
地理だけでなく、国際問題を学ぶことができます。
他にも、国境のない地球儀や、海の深さが記された地球儀
なども開発しています。
渡辺教具製作所は、こうし新たな地球儀を開発することによって、
市場が縮小する中、売り上げを伸ばしているのです。
これは、私からの同社への提案ですが、
ゴム製の地球儀バスケットボールとかどうでしょうね。
地球儀サッカーボールでもいいのですが。(笑)
遊びと学びの一石二鳥の教材になると思うんですが。
えーと、このアイディアは平凡ですよね。(⌒o⌒;
でも、モノゴトについての固定観念、先入観をなくし、
既存の思考の枠からいったん外にでると
新商品のネタはいくらでもころがっていると思いませんか。
*渡辺教具製作所については、日経ビジネス(2006年1月9日号)
の記事を元にしました。
投稿者 松尾 順 : 2006年01月24日 10:03
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コメント
私のお友達にアーティストのインゴ・ギュンターさんがいます。地球儀といえば、ワールド・プロセッサーという彼の作品です。 http://www.worldprocessor.com/
88年からこのプロジェクトを続け、地球規模の問題提起をしています。重いテーマもありますが、とってもキレイですよ。92年には、HDTVで映像化もしました。(私が担当者でした。ふふ)昨年、九州大学でも展示して、かなりの地球儀を売却したようです。その真意はわかりませんが、4月から芸大で教えるためにしばし東京在住になるみたいです。面白い人なので、ご紹介しましょう!
投稿者 swan : 2006年01月24日 12:02
ギュンターさんって、そうとうユニークな創造力をお持ちですね。ぜひご紹介ください!!
投稿者 松尾順 : 2006年01月25日 11:01
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