音入りじゃないとね・・・
最近リリースされた、電子ブック「万葉」はご存知ですか。
http://man-yo.com/index.php
紙の雑誌をそのままオンラインに持ち込んだイメージ。
このスタイルは、数年前からいろいろ試されてきましたが、
なかなかうまく離陸しませんね・・・
電子ブックは、普通のWebサイトよりデータが重くなるので、
ブロードバンド化が浸透してきたこれからが勝負でしょう。
さて、万葉の特徴は、専用Viewerにあります。
「Flipbook」というソフトウェアですが、パラパラ・・・という
ページをめくる「効果音」が入っています。
たいした仕掛けじゃないというか、そんな効果音が必要かな?
と最初は思っちゃいますよね。
でも実際試してみると、雑誌を読んでる実感があります。
紙質を感じる、つまり「手触り感」は実現難しいでしょうけど、
この音触り感が、電子ブックには必要だったのかも知れません。
これで思い出したのが、IBMが電子タイプライターを
開発した頃の話です。
当時の最先端の技術で実現したタイプライターは、
打音をほぼ無くすことに成功しました。
タイプライターの音でオフィスがうるさくならないですよ!
というわけです。
ところがぜんぜん売れなかった。
タイピストによると、打音が聞こえないので使用してる実感が
得られなかったんですね。実用には差し支えないのに、
なんか物足りないということだったんでしょう。
結局、IBMさんは、合成音の打音入りタイプライターを
再発売したということでした。
さて、話を戻します。
松岡正剛氏によれば、何千年もの伝統を持つ紙ベースの本は
メディアとして非常にパワフルであることを説いています。
つまり、人の生活・思考パターンに最も深く根付いている
メディアだということです。
したがって、他のメディア、特に近い表現が可能なWebサイトの
場合、いかに本というメディアに近い表現(音も含め)を実現
するかが成功の鍵になってくるでしょう。
投稿者 松尾 順 : 2005年11月24日 05:56
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