効率的に飲める場所
私の事務所(文京区本郷)の近くに、最近流行りの立ち飲み居酒屋がオープンしました。
店名は、‘豚とん拍子’。立ち飲み屋さんらしい、軽快なネーミングですね。
まだオープンして2-3日ですが、かなりのにぎわい。カウンターに腰高の丸テーブルが4台ほど置いてあるだけの狭い店内に、仕事帰りのサラリーマンがあふれています。入り口が開放してあるので、気楽にふらふらと入りたくなる気持ち、すごくよくわかります。
立ち飲み屋というと、新橋や神田駅前のガード下で愛想のないおやじさんがやってるお店、飲むのはビールか日本酒、みたいなうらぶれたイメージがあります。しかし、立ち飲み屋ニューウェーブは、垢抜けた内装、若いスタッフ、ワインもある豊富な酒類など、若者、女性も抵抗なく入れる店が増えています。
でも、そもそも最近になって、なぜ立ち飲み屋が増えてきているのでしょうか。
飲み物やつまみの値段は手ごろではありますが、和民とかの通常の居酒屋とあまり変わりません。単に安いからだけがウケる理由ではないでしょう。
私が思うに、立ち飲み屋は「効率的に飲める場所」だからじゃないでしょうか。
成果主義の世の中、どんなことにも効率が求められます。効率とは、インプットとアウトプットの比率のことです。簡単に言えば、より少ないインプットで、最大のアウトプットを出すことができれば効率が高いというわけです。
立ち飲み屋は、安いことに加えて、短時間で切り上げることができます。つまり、最小限のお金と時間で、適度な酔いとその効用であるリラックス感が得られるのです。以前、よく仕事帰りに、「居酒屋で軽く一杯!」と行ったが最後、ずるずると飲み続け、夜中にタクシー帰りということが何度もありました。今はそんな余裕がなかなかありません。(個人差あるでしょうけど)
現代人は、効率をあらゆるところで要請されるため、ついついそれが習い性となってしまった人が増えているのかもしれません。違う例を挙げると、急成長している1000円床屋も、値段の安さ以上に10分そこらで散髪が済んでしまう時間効率の良さが、人気の理由のように思います。
効率的に仕事をして、効率的に飲む。
なんだか、ちょっとむなしいかな。
投稿者 松尾 順 : 2005年10月14日 10:03
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