ウソでもいいから信じたい
「アガリクスで癌が治った!」という体験談はライターのでっちあげだった、という最近の某出版社の事件がありました。病気の人をだますなんて最低のやり方ですね。
人が信頼を寄せやすいのは、当然ながら売り手の企業の広告文じゃなくて、実際のユーザーの言葉です。さらに、本というメディアを利用すればさらに信頼性が高まります。そこをうまく利用するのはマーケティングでは常套手段ですが、ウソはいけません。
しかし、消費者心理としては、基本的にわらをもつかみたい心境なわけで、多少うさんくさくても、信じたいという気持ちが強くなっています。
よく新聞の折込チラシに見られる「幸運の財布」「幸運のペンダント」。
ここにも財布を買ったら、宝くじが当たったとか、彼女ができたとかの体験談が写真入りで載っています。これはあきらかなやらせです。つまりほとんどがウソ。
読む方だって、「そんな馬鹿な、信じられない」と感じているはず。それでも相当数の人が購入してしまうんですね。結局のところ、たとえウソでも信じたいという気持ちが強ければ、怪しいけれどたぶん真実もあるだろう、という都合の良い解釈をしてしまうんですね。
投稿者 松尾 順 : 2005年10月07日 12:35
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コメント
都合のいい解釈、とってもわかりますね。
高校生を普段から見ていると、「ケアレスミスばかりでテストの点数が悪かった。うっかりじゃなかったらここまで悪くないんだけどなあ」と思っている高校生がその典型ですね。
ケアレスミスのほとんどは実力不足。
自分の実力を過小評価したくないつまらないプライドが実力の伸長を妨げていること、よくあります。
※おっ、初投稿?
投稿者 テラ : 2005年10月07日 18:52
テラさん、初コメントありがとう!
これからもチョクチョクね。(^o^)
人は、見たいものしか見ない、考えたいようにしか考えない傾向が強いんですよね・・・
あながち悪いことではなくて、実は明日どうなるかわからない環境では、自分の都合のよい見方、つまり楽観視しないと不安でたまらないというのがあると思います。
投稿者 松尾 順 : 2005年10月07日 22:47
新ブログ立ち上げおめでとうございます。
シックで落ち着いた色使いがいいですね。
投稿者 Taizo : 2005年10月08日 09:32
ありがとうございます。
でも、ちょっとあやしさを感じませんか?
意図的にそうしたんですが。(^o^)
「いいものはちょっとあやしい」という格言
がありまして、いいかどうかはさておき、
デザイン的にはちょっと「あやしさ」を出した
んですよ。
投稿者 松尾 順 : 2005年10月08日 09:59
メッキのような、中身のない怪しさではないのをめざしていると思いますが、確かに、いかがわしさは色に出てます(笑)
石井さんの"コールドリーディング”の本とか
”影響力の武器”なんて、題名からかなり怪しい!
投稿者 Taizo : 2005年10月08日 11:54
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